Q:抜歯した傷口が固まるのにどれくらい期
間がかかりますか?
A:抜歯した傷口が固まって穴が開いていた
部分の骨が完全に再生するまでには半年
以上はかかります。しかしそのような長
期間抜いたところに歯を入れないで放置
しておきますと噛むのにも支障が出ます
し抜いた歯の隣りや対顎の歯が移動して
しまい歯並びも崩れてしまいますので、
抜いた場所の歯肉表面がほぼ平らになっ
た時点で義歯やブリッジの型を採ること
になります。おおむねその時期は抜いて
から1ヶ月程度になりますが若年者の場
合は早く年輩の方では遅い傾向にありま
す。
それ以前に歯を入れるとなぜ悪いかと
言いますと、傷口の治癒の過程で歯肉や
顎の骨は退縮しますのでしばらくします
と歯肉と義歯やブリッジの間に隙間がで
きてしまい食べカスが詰まりやすくなっ
たり舌触りが悪くなったりするのです。
1ヶ月目以降も人によっては多少退縮し
ますが初期ほどの退縮ではありませんの
で、この時点で型を採る場合が多いわけ
です。
A:最近、顎関節症ないし顎関節症予備軍の
方が非常に多いのですが症状としては耳
の下が痛い、口を開けるとカクカク音が
する、顎が外れる、口を大きく開けられ
ない、顎がすぐ疲れる、こめかみが痛い
等が挙げられます。発生メカニズムは不
明の点も多いのですが直接の原因として
多くの場合、頭蓋骨と顎関節との間にあ
るクッション(関節円板)が圧迫その他
により損傷を受けることによって発生す
ることが考えられます。それではなぜ関
節円板が損傷を受けるのでしょうか?そ
れには噛み合わせの不良、歯ぎしり、歯
を食いしばる癖、発育不良、外傷等が考
えられます。その中で重要なのは噛み合
わせの不良なのですがそれには歯並びの
不良によるもの、片方が虫歯で噛めない
ことによる偏った噛み癖、両奥歯の虫歯
での崩壊による噛み合わせの高さの低下
等が含まれます。これらは歯の治療をき
ちんと受ければ治る場合が多いのです。
逆に言えば虫歯をそのまま放置すれば顎
関節症になる可能性も高いということで
す。もちろん歯の治療のみでは解決しな
い場合もありますがまず第一にきちんと
した噛み合わせを確立しなければ治るも
のも治らないと考えて良いのではないで
しょうか。
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